とかく、この世はコミュニケーション、communication、コミュニケーション能力、コミュ力(りょく)が大事だ、といわれております。しかも、インテリジェンスが著した啓発本とか講師を務めるセミナーとか、とどのつまり、それなのよ! と堂々と示すもんだから。
ンなこたあ、言われなくても分かっとるわ! と心でつぶやいている方も多いだろう、と思います。
しかも! 断言はしてくれても、指南はしてくれないパターンを多くみてきました。
具体的にどうすればいいのか。それが問題です。
この記事を読めば、どうすればいいのか、瞬時にわかります。できるようになるには、それなりに練習が必要ですが、方向性はつかめると思います。
「うなずきトリオ」を知ってますか? フジ系列「オレたちひょうきん族」で、漫才のつっこみ担当がコンビの枠を超えて結成されたユニットです。♪ななな うななな ♪みたいなフレーズでした。
ダウンタウンの浜ちゃんが漫才におけるツッコミのスタイルを変えたなんて聞いたような気がしますが、それまではボケ担当がひたすら突っ走り、ツッコミ担当がひたすらうなずきながら、笑いのツボで突っ込んで、ドカンと笑いをとる、というのが定番でした。
お笑いをテーマにするわけではありません。しかし、このうなずきには大きな力があるのです。
それでは本編をどうぞ。ごめん、リード文ちょと長すぎですね。
好きな異性に気に入られたい人、夫婦関係を再構築したい人、会社で部下の信認が薄い人、人間関係で解決したいことがある人、弟子を育てたい武術家、などなど。ぜひ、ご覧下さいませ。
ここでいう傾聴力とは?
傾聴とは、相手に寄り添って話を聴くことです。
傾聴とは、相手を全面的に受け入れて話を聴くことです。
傾聴とは、批判や意見することなく相手の話を聴くことです。
てな感じで、いろいろと傾聴の定義があります。
わけししょう的に言えば、マウントを取りにいかないこと、をつけ加えておきます。
「聴」の字をバラシすと、「耳」+「目」「心」。
耳だけではなく、眼と心を加えての行動となります。ご丁寧に「+」まで含まれているのがすごい。
良好な人間関係構築の極意
とまで言い切れば、おおげさにきこえるかもしれません。
ビジネスにも有用なのですが、ここでは損得抜きでの人間関係を前提にお話ししますので、ご了承ください。
たとえば、ちょっとイイなと思える人と距離を詰めたいとき、積極的にアピールするのがセオリーです。
でも、その人の話を聞く機会があれば、意識して傾聴しましょう。積極的に話を引き出すのです。
あなたを全面的に受け入れますよ、という態度で対峙するのです。
そのうえで、話をしましょう。それは包容力につながります。
もちろん、イイなと思えない人に対してもです。人間関係の修復にも、おなじように対峙してみましょう。とりあえず、感情は抜きにして。よ~く聴いていくことで、なにかが発見できるかもしれません。
カウンセリングの基本
ビジネスの話はしませんと言いながら。ちょっとだけ。
ここまでくれば、お判りでしょう。そう、カウンセリングの第一歩は傾聴です。
カウンセリングに限らず、コンサルティングやコーチング、相談業務、営業、占いなどなど。アドバイスや提案の前段で、しっかり聴いてあげることをしっかりやりましょう。腕前があがりますよ。
リーダーに求められる素養
武なリーダーは寡黙なイメージがあります。部下の激論をじっと聞いてる、みたいな。
決断は最終的にリーダーによっておこなわれるのですが、独断的でないことがいいリーダーの条件ではないでしょうか。
会社組織などにおいても、家庭においても、同様です。長の態度がその集団のポテンシャルを上げると思います。
立場にある方は、話し上手を目指すより、聞き上手を目指しましょう。
夫婦・カップルにお奨めのテクニック
お子ちゃまは読まなくていい項です。
カウンセリングの巨匠、故・国分康孝先生の著作の中に
「sexはベッドでなくてヘッドでするものだ」
的な一節があったように思います。
特に男子諸君は、身体スペックにこだわったり小手先に走る人もいるようですが、それは違います。
なにが言いたいかというと、男女では思考回路が異なってるし、個人個人で好みや行動様式なども違います。
その2人がいろんな意味で折り合いをつけて暮らしていくわけです。
そりゃあ、めんどくさいったらありゃしない。
相方に対する態度として、できるときには意識的に傾聴を仕掛けてみましょう。
そんなこと、やる気にもならない? ですか。
というのであれば、自身のコンディションケアか、そもそもの関係自体を考えましょう。
子育てにも是非、
これはわけししょうの実体験です。
こどもがまだ小学生低学年の頃でした。
友達のことで、涙ながらに訴えてきます。
子どもに対して、
「ああだよね」という、決めつけ
「こうしなさい」という、指示
「それはちがうよ」という、否定
とかをやりがちになります。
そのときは、そんなことをせずに話を聴くことに徹底しました。
10分くらいか、時間が流れていきました。
子どもなりに自己探索をして、自分の中で結論が出たのでしょう。その後、ケロッと泣き止んだのを憶えています。
親の思いとおりにならないと、ついついマウントを取りにいってしまいますよね。
傾聴力を強化する
コミュニケーションにおいては、ある種の神テクニックです。
では、具体的にはどうするのか?
それについては、各種書物、YouTube動画や実地で挑戦してください。
とはいえ、丸投げではここまでみていただいた皆様にご無礼です。
わけししょうが持つ、傾聴に関する知見をご披露いたします。
言いたいことは後回し
言いたいことがある、わかります。
でも、その前段では相手の出方をうかがう、が如く傾聴です。
相手の出方をうかがう、というよりも、まずは相手に巻き込まれてしまいましょう。
言いたいことはそれからだ! てな感じです。
形から入る
実は傾聴には、ある種の技法的な形というか、型/パターンがあります。
それはうなずき・相づち・くりかえし、などです。
あ、前提としては、貴方と相手の1対1というシーン想定です。
うなずき
相手に顔を向けて話にあわせながら、うなずきます。
いわば、貴方の話を全身で受け止めてます、の姿勢です。
音楽にノッて軽く首を振る感じで。ヘッドバンギングまではいかないように。
ここまでいったらアカン。個人的は好きですが。
わざとらしくならないよう、あくまで自然な感じでお願いします。
相づち
相づちとは、相手の発言に対して「うんうん」「はい」「そうなんですね」と、言語で反応することです。
相手をノセて話してもらいましょう。
「聴いてますよ」という態度がさらに相手に沁みていきます。
機械的に相づちをうたないように気を付けてください。
「ちゃんと聴いてます?」というツッコミが来ますよ。
くりかえし
くりかえしとは、相手の発言の言葉尻をくりかえすことです。
相手「○○○が、×××で、もうさあ、たいへんだったんだよ」
貴方「たいへんだったんだ」
相手「信じてもらえないかもしれないけど、あんなことがあって」
貴方「あんなことがあったんだ」
さらに相手が調子に乗って話していきます。
自分の意見や反論はあえてしません。
相手に考えてもらう
うまくいくときもあれば、さっぱりのときもありますが。
傾聴が進んでいくと相手の自己探索が始まります。
すごいでしょ。こちら側があれこれ指図しなくても、勝手に相手が自分の世界をトリップするのです。
会話の展開のしかたによって、またはタイムリミットが来たとか、タイミングがほどよいところで終わらせましょう。
ぶっ続けで傾聴するのは、精神的な消耗が激しくなります。ご注意ください。
癒し効果をも期待できる
「話を聴いてもらってスッキリした」「心が軽くなった」的なコメントがくることってあります。
それって、傾聴がうまくいった証左であり、相手からのお礼です。
聴いてもらった方に、カタルシス効果というか、心の浄化ができたということです。
さらに言うとですね。聴いてもらった方だけではなく、聴いてあげた方にもいい効果があるんです。
とある研修で聞いたのですが。
「最高の癒し」とはなんでしょう? という講師からの問いかけです。
その答えは
「誰かを癒してあげることが、最高の癒しです」
わけししょうは心の中で歓声を上げていました。
癒しって伝染んですよ。感覚的にそう思ってたことが言語化された瞬間でした。
傾聴力を研ぎ澄ませろ わけししょう的〆
お読みいただきありがとうございました。
話すことの力に負けないくらい、聴くことの力は強力です。
とは言え、本格的に習得したい方は、専門家等からきちんと習うことをお勧めします。
これからも皆様に強化してもらいたい「力」をお示ししていきます。
なんでもいいので、皆様からのオーディエンスをお待ちしております。お問い合わせからどうぞ。